「生保レディ」とは日本ならではの単語ですが、具体的には個人事業主として会社と請負契約を結んでいる女性の保険外交員を指して使われる呼称です。
生保レディという名称の職種は存在せず、法律上も「保険外交員」とだけ表記されます。
多忙を極める彼女たちはうつ病にかかりやすいと言われていますが、果たしてその原因は?
生保レディの働き方は仕事とプライベートが融合する
生保レディはほとんどの場合、個人の顧客に対して訪問によるマンツーマン営業を行っています。
顧客へ訪問のアポをとり、電車や自家用車などの交通費を自費で賄って訪問し、更新契約や新規契約を結んでもらうのが主な仕事です。
保険利用の相談や訪問スケジュールをすべて顧客主導で組み上げ、仕事の合間にプライベートをこなしていると言ってもいいかもしれません。
生保レディはこうした顧客主導の生活を送ることで、保険会社にとっても顧客にとっても「移動する保険会社」の様な役割を担っています。
生活の延長として仕事をすることを好むかつての生保レディと違い、現代の女性の働き手にとっては特殊な労働環境はうつ病の原因である「ストレス」を感じやすい状態と言えるでしょう。
心を蝕む病・現代のうつ病とはなにか?
うつ病には様々な種類があり、前提として「時間経過による回復」が見込めず、憂うつ感や欲求力の大幅減退に伴って身体的にも障害が発生し、かつ社会生活に支障をきたす状態をいいます。
(出勤できない、他人とコミュニケーションが取れないなど)
従来うつ病として認識されている症状は「朝に弱い」「何事にも無関心」「感情発露がない」「睡眠困難」「食欲不信」などが代表的でした。
近年女性に多い新型うつや否定形うつはそれらと異なり、いいことがあれば短期間は元気に見え、過眠・過食がみられることから、本人も「うつ病」の自覚を持ちにくいことが特徴です。
特定の状況でのみやる気が無くなり、休みの日や好きなことをしている時間はとても元気・・・・・・。
こういったうつ病の場合は周囲の理解を得られにくいため、発症しても療養ができない人が多いのです。
真面目で献身的な生保レディほどうつ病に悩む可能性は高め!
うつ病は「真面目病」とも通称され、冷静な感覚を持っている人が発症しやすいと言われます。
理論的・合理的に物事を判断できる脳は現実とのギャップで苦しみやすく、その頻度や期間も多いことから、脳がストレスから回復する機能が麻痺してしまうようです。
まるで絞り続けた蛇口が錆びて動かなくなるように、人の脳にも異常は発生するのですね。
生命保険会社へ対するプラスのイメージから、多くの真面目で献身的な女性たちが生保レディに志望します。
しかし活躍していくためには特殊な働き方を受け入れられる感覚が必要となり、「こんな理不尽さは間違っている」「こんな労働はおかしいのではないか?」といった冷静な思考をめぐらしつつも、真面目であるがために仕事を投げ出せない現実とうまく向き合えなくなってきます。
生保レディだけが全てではない!うつ病に悩む前に行動を
自分に向かない職が有ることは当たり前のこと。
「まあいっか」と深く考えずに生きていけるなら最初から苦労はしていないはずですよね。
志を持って挑んだ仕事だとしても、憂うつ感や脅迫感を感じてまで働く必要があるでしょうか?
少なくともうつ病になるほどであれば「向いていないのだ」と自分を許し、より自分を活かせる職への転職を視野に入れることをオススメいたします。